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(7751)キャノンの配当利回りが5.8%まで上昇

 2020年3月に行われる第119回株主総会により配当案件が議決されると、通期での1株配当は160円となります。その場合、株価が2,750円以下だと利回りが5.8%を越える水準になりますが、株価は売られすぎなのでしょうか。

1株あたり配当額と利益

 今期の業績は前年と比較して減収減益です。特に減益幅が大きく、前期比50.5%も減っています。その結果、通期での1株利益は116.93円となり、配当支払額の160円を下回っています。このような状況が1度くらいなら、減配しないかも知れませんが、今後も減益が続くようだと現状の利回りが維持できるかどうか怪しくなってきます。

配当は維持できるのか

↓ キャノンの業績推移 (第119回 定時株主総会召集ご通知より)

 過去にも1株利益より配当額の方が大きい時(第116期)がありましたが、その後の業績は回復し、利益水準も配当を支払えるまで戻っています。しかし、変化のスピードが上がっている中で、斜陽化が避けられないプリンターやデジカメ事業が売上の約7割を占めている現状をみると、今後の業績回復には疑問です。また、アメリカ事務機器大手のゼロックスがHPを買収するこによって、キャノンのプリンター事業のシェア奪いにきています。このような出来事からも、今後の事業環境がより厳しくなることが予見されます。
 新たな成長事業として、医療分野、ネットワークカメラ等産業機器分野にも進出を図っていますが、売上規模は全体の比率からみるとまだ小さく、業績への影響は限定的です。
 2月25日に発行済み株式の1.8%を上限とした自社株買いを発表しましたが、株価への反応は今一つです。コロナショックによる地合いの悪化もありますが、業績の先行懸念も株価が思うように上がらない要因として存在するのではないでしょうか。
 よって、この先キャノンの業績が上向くことはあまり期待できません。減収減益が続くと1株160円の配当維持は困難になり、減配のリスクが意識されそうです。

 今の株価は業績及び配当懸念を折込んでいる途中であるような気がしています。スポンサーリンク

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(7751)キャノンから第118期 株主総会の通知が到着

配当目的で持っていたキャノンから株主総会の通知が到着しました。その配当について株主総会で承認されれば、目論見通り1株あたり80円の期末配当金が受取れます。キャノンの会長は13万株以上を所有しているので、配当収入だけで年間2億円以上の収入です。取締役員7名に対して報酬総額は10億円くらいなので、ひょっとしたら経営者報酬よりも配当の方が多いのではないでしょうか。さて、現状5%近くある高配当なキャノンですが、いつまでもこの配当政策が継続できるでしょうか。現状の配当利回り、それに技術力や販売シェアからみると株価は安いと思います。それには理由があるのでしょうか。

対処すべき課題について

株主総会通知には以下の記載がありました。

①現行事業の最強化

この項目には、他社を圧倒するダントツ商品開発の推進が掲げられています。
これには他社との競争が激しくなってきていることが伺えます。業績をみても売上に対する原価率はH29年度:51.21%からH30年度:53.55%となっており、2%以上の差が出ています。このまま商品の値上げが出来ないと、原価率が更に上昇してしまい、利益率が低下する懸念があります。
この懸念に対処するために、利益率の高い魅力的な商品の市場投入を実現するための対処でしょう。そのために研究開発の予算をどれくらい増額するのでしょうか。

②新規事業の拡大強化

売上の7割以上を占めるオフィス向け複合機やデジタルカメラ事業は、ここ数期に渡り売上が伸び悩んでいます。そこで市場環境の変化に対応するために、新規事業の開拓によって新たに主たる事業となるものを模索しているものと思われます。具体的には防犯用のネットワークカメラの展開、医療機器以外の領域への進出、新たな産業機器の開発など、これまでの強みを活かして新たな市場を模索するようです。

高配当の維持について

第1号議案 剰余金配当の件には、株主には配当を中心に安定的かつ積極的な利益還元に取組むとあります。ただし、その前段には、「将来の投資計画やキャッシュフローを総合的に勘案する」と記載がありますので、対処すべき課題である「新商品開発費」や「新規事業への投資」が活発になってくると、減配の可能性がありそうです。

H30年度の業績からは1株利益が1株配当を上回っているため問題がないように見えますが、業績が傾きだしたら要警戒です。利益の使い道を配当から新規事業への投資に振り向ける可能性も有ります。

株価が配当利回りから見て割安なのは、市場が現状のキャノンは業績の踊り場にあると認識しているからではないでしょうか。

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