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(7148)FPGは2020年度の予定配当を満額支払い可能なのか

 予定通り1株当り60.1円の配当が支払われる場合、配当利回りは11%を超えて、不動産投資並みの利回りになります。高利回りに釣られて「買い注文」を入れたくなりますが、果たしてこの高利回りは現実的なのでしょうか。

業績面での検証

 過去の業績を2007年度から追ってみました。業績はリーマンショックや東日本大震災による影響を受けても、赤字転落には至らず、黒字を確保しています。また、利益面でも一時の落ち込みはみられるものの、概ね右肩上がりで推移しています。
 この業績推移に関し、事業の中核を担う税金繰延べを目的としたオペレーションリースは、相当儲けているお金持ちの方が顧客であることが覗え、彼らは不況が到来しても、お金持ちの座を維持していると考えられます。
 以上のことから今回のコロナショックのケースであっても、節税したいお金持ちは一定数存在すると想定されます。よって、オペレーションリース需要の大幅な減少は無く、業績が大幅に悪化する可能性は低いと考えます。
 会社四季報春号の2020年度業績予想によると、経常利益は145億円。仮にこの水準が維持できるならば、1株当り配当60.1円は問題なく支払えます。

FPGの2007年度からの業績の推移

会計年度   売上高  経常利益 (単位:億円)
2007   5.0   2.3
2008   9.0   4.4
2009   8.6   2.4 リーマン・ショック
2010  16.2   7.7
2011  20.0   9.7 東日本大震災
2012  28.0  13.9 
2013  40.0  20.0 ここから連結決算2014  62.6  32.6
2015 153.1 100.5
2016 188.9 119.1
2017 210.7 137.1
2018 220.4 126.2
2019 266.0 144.0
2020予243.0 145.0

財務面での検証

 配当金は、利益剰余金から支払われています。2019年12月31日の状況では、利益剰余金は236億円あります。1株配当を60.1円とする場合、配当の支払い額は約50億円となり、支払は可能です。
 ただし、現預金は211億円ありますが、これは3か月分の運転資金とほぼ同額です。現金に余裕がある訳ではないので、利益が無い場合、配当を支払うことで財務が悪化します。よって、ある程度の利益を出せないと、仮に満額配当を受取っても、株主としてあまり歓迎できないものになるでしょう。

現状での投資判断

 過去の業績、財務だと配当は有りそうです。
 しかし、株価をみると2019年11月に投資判断の格下げがあり、その中身はリース事業の手数料率の低下、多角化事業の中核となる保険事業の規制強化による減速が要因として挙げられていました。本件を受けて、業績が安定成長から踊り場に移ったと捉えられて株価は値下りしています。更にコロナウィルスの影響から人・モノの動きが滞り、航空、海運の動きも連動して不活性化していることから、オペレーションリース事業が相当停滞している懸念があります。
 もし、業績が悪く、無配になった場合、他の金融銘柄と比較して純資産倍率(PBR)に割高感が未だ残っており、更に大きく株価が調整する局面があるかもしれません。
 長期の視点では買いでも良いのでしょうが、短期的には業績懸念による株価の値下りも想定されます。
 株価が更に値下りしても追加で株を購入できる余裕があるなら買いで入りたい銘柄です。

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(7751)キャノンの配当利回りが5.8%まで上昇

 2020年3月に行われる第119回株主総会により配当案件が議決されると、通期での1株配当は160円となります。その場合、株価が2,750円以下だと利回りが5.8%を越える水準になりますが、株価は売られすぎなのでしょうか。

1株あたり配当額と利益

 今期の業績は前年と比較して減収減益です。特に減益幅が大きく、前期比50.5%も減っています。その結果、通期での1株利益は116.93円となり、配当支払額の160円を下回っています。このような状況が1度くらいなら、減配しないかも知れませんが、今後も減益が続くようだと現状の利回りが維持できるかどうか怪しくなってきます。

配当は維持できるのか

↓ キャノンの業績推移 (第119回 定時株主総会召集ご通知より)

 過去にも1株利益より配当額の方が大きい時(第116期)がありましたが、その後の業績は回復し、利益水準も配当を支払えるまで戻っています。しかし、変化のスピードが上がっている中で、斜陽化が避けられないプリンターやデジカメ事業が売上の約7割を占めている現状をみると、今後の業績回復には疑問です。また、アメリカ事務機器大手のゼロックスがHPを買収するこによって、キャノンのプリンター事業のシェア奪いにきています。このような出来事からも、今後の事業環境がより厳しくなることが予見されます。
 新たな成長事業として、医療分野、ネットワークカメラ等産業機器分野にも進出を図っていますが、売上規模は全体の比率からみるとまだ小さく、業績への影響は限定的です。
 2月25日に発行済み株式の1.8%を上限とした自社株買いを発表しましたが、株価への反応は今一つです。コロナショックによる地合いの悪化もありますが、業績の先行懸念も株価が思うように上がらない要因として存在するのではないでしょうか。
 よって、この先キャノンの業績が上向くことはあまり期待できません。減収減益が続くと1株160円の配当維持は困難になり、減配のリスクが意識されそうです。

 今の株価は業績及び配当懸念を折込んでいる途中であるような気がしています。スポンサーリンク

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(6907)ジオマテックが無配転落。株は売るべきか

 ジオマテック株は、配当と株価の値上がり益を得ることが目的で保有しています。しかし現状において、株価は買値を大きく下回って推移していました。それだけでも精神衛生上よろしくないのに、ここにきて無配転落のお知らせが出てきました。

無配転落

 値下りしたジオマテック株を持ち続けていた唯一の理由は配当だったので、この一報を受けたときは、それなりに絶望感を味わいました。当然、その後の株価は大きく値下りし、含み損は拡大。

 業績もひどく、2020年3月期予想における売上高は61億円。それに対する利益は27.4億円の赤字です(1株あたり346円の赤字)。また、これまでの利益を積んできた利益剰余金は34億円→6.7億円まで減っています。  

 スマートフォン、タブレット向け薄膜部品が売れず、その売上げ減少を補う新規事業も軌道に乗っている雰囲気ではありません。この状況をみると、損切りしたくなる気持ちが大きくなってきます。

まだ持ち続けています

 無配転落のニュースが出た後の株価推移をみると、大きく値を下げたものの、それ以降は横ばいに動いています。大赤字で無配なのだから、株価は更に下がり続けると思っていたのですが意外でした。

 これには下期業績の見通しや、三井金属㈱向け薄膜(HRDP)など、今後の売上げ拡大に繋がる独自技術があるからだと考えられます。下期業績に関しては、スマートフォン、車載向け製品の売上げが回復する見込みです。状況が良くなれば株価も回復する望みがあります。これ以上赤字拡大のニュースは見たくないので、見通し通りに業績が推移することを祈ります。

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(9437)NTTドコモを配当目的で買付することの検討

1株あたり配当110円、株価2,440円での配当利回りは4.3%になります。株主優待は、ドコモのIRによると、株主からの要望はあるものの、当面は配当をもって株主還元を行う方針であるとのことでした。
通信は手堅い事業であることから、安定した配当政策を維持できそうです。しかし、スマホの月額使用料が高額すぎと叩かれており、料金値下げを余儀なくされ、減益となることで配当の原資が減ってしまいます。
そこで、NTTドコモ株を配当目的で買い付けた場合、これからも配当は維持できるのか、また、株価はどのように動くのかを検討しました。

5G

高速・大容量の通信が可能になる5G。この技術を用いると長距離間での画像・音声の通信が、多数の端末で時間遅れなく可能になります。その結果、音楽やスポーツのコーチを遠距離間であっても実施可能になる他、遠隔治療や遠隔ロボット操縦など実現できるテーマは多々あり、幅広い可能性を感じさせてくれることから市場では材料視されているようです。

業績

解かりにくいスマホの料金プランをシンプルなものに見直すと共に、料金を2~4割値下げします。この措置により業績面では4,000億円の減収となり、減収幅は年間売り上げの1割弱に相当ます。当然利益も減少するため株価にはマイナス要因になります。
NTTドコモでは、他社との価格競争は避けられないものと認識しており、これに先立ち積極的な値下げを行うことで顧客基盤を固め、シェアを安定・拡大させることを狙っています。その上で、ドコモが持つ顧客の消費データを、5Gと結びつけて、Dポイント決済を行う場面などで、顧客が興味を持ちそうな広告をピンポイントで表示し、商機を増やして広告収入を得ることも狙っています。

配当の維持

短期的に見れば、スマホ利用料の値下げにより業績は落ち込みます。しかし、5G活用などにより、収益の多様化を図り、2023年度には2017年度と同水準の利益回復を目指しています。
利益回復までの配当政策はどうするのかというと、保有株式の売却、売上債権の現金化により配当原資を確保し、現状の配当水準を維持するようです。よって、当面の減配可能性は遠ざかりそうです。


株価

大幅な減収・減益が見込まれているにも関わらず、今の株価はそれほど値下りしていません。その背景には5Gの可能性、4%台の配当政策があるかと思われます。よって、特段の材料が出ない限り、現状の株価水準を維持するものと思われます。
5Gは材料視されていますが、当然他社との競争もありますので、どの程度利益に結びつくのかは未知数です。NTTドコモであれば大丈夫な気もしますが、5G事業が躓くと株価も配当も現状維持が厳しくなってくるので要注意です。

願望としては、安く買い付けたいので、3月の権利日までに急落する場面が欲しいところです。

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(7751)キャノンから第118期 株主総会の通知が到着

配当目的で持っていたキャノンから株主総会の通知が到着しました。その配当について株主総会で承認されれば、目論見通り1株あたり80円の期末配当金が受取れます。キャノンの会長は13万株以上を所有しているので、配当収入だけで年間2億円以上の収入です。取締役員7名に対して報酬総額は10億円くらいなので、ひょっとしたら経営者報酬よりも配当の方が多いのではないでしょうか。さて、現状5%近くある高配当なキャノンですが、いつまでもこの配当政策が継続できるでしょうか。現状の配当利回り、それに技術力や販売シェアからみると株価は安いと思います。それには理由があるのでしょうか。

対処すべき課題について

株主総会通知には以下の記載がありました。

①現行事業の最強化

この項目には、他社を圧倒するダントツ商品開発の推進が掲げられています。
これには他社との競争が激しくなってきていることが伺えます。業績をみても売上に対する原価率はH29年度:51.21%からH30年度:53.55%となっており、2%以上の差が出ています。このまま商品の値上げが出来ないと、原価率が更に上昇してしまい、利益率が低下する懸念があります。
この懸念に対処するために、利益率の高い魅力的な商品の市場投入を実現するための対処でしょう。そのために研究開発の予算をどれくらい増額するのでしょうか。

②新規事業の拡大強化

売上の7割以上を占めるオフィス向け複合機やデジタルカメラ事業は、ここ数期に渡り売上が伸び悩んでいます。そこで市場環境の変化に対応するために、新規事業の開拓によって新たに主たる事業となるものを模索しているものと思われます。具体的には防犯用のネットワークカメラの展開、医療機器以外の領域への進出、新たな産業機器の開発など、これまでの強みを活かして新たな市場を模索するようです。

高配当の維持について

第1号議案 剰余金配当の件には、株主には配当を中心に安定的かつ積極的な利益還元に取組むとあります。ただし、その前段には、「将来の投資計画やキャッシュフローを総合的に勘案する」と記載がありますので、対処すべき課題である「新商品開発費」や「新規事業への投資」が活発になってくると、減配の可能性がありそうです。

H30年度の業績からは1株利益が1株配当を上回っているため問題がないように見えますが、業績が傾きだしたら要警戒です。利益の使い道を配当から新規事業への投資に振り向ける可能性も有ります。

株価が配当利回りから見て割安なのは、市場が現状のキャノンは業績の踊り場にあると認識しているからではないでしょうか。

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